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枯れ木に花を咲かせましょ


 太極拳の師、伊奈遊子さんが本を出されました。同人誌「別冊關學文藝」に掲載された10回分をまとめた文藝ブログには「枯れ木に花を咲かせましょ」という何ともユーモラスな伊奈さんらしいタイトルが付いています。​
 改めて読んでみると、小説はもちろんのこと、詩集、俳句、哲学に至るまで、実に幅広く、深く読み込まれていて、しかも著書からの抜粋や伊奈さんの案内が実に興味深いので、そんなに面白い本だったのかと、新しい発見があって、推理小説のように、ついつい、伊奈ワールドの引き込まれていきます。
 取り上げられているのは、私たち団塊の世代の青春が投影された作品が多く、読んでいると、読書に勤しんだ自らの学生時代などが思い出されて、何とも言えない気持ちになるのですが、アナログとデジタルというか、つくづく今どきの若者青春とは隔世の感があります。
 そしてまた、単なる評論でなく、伊奈さんがブログを書かれた時の夕刊の記事だとか、出来事とか、行動が織り込まれているので、期せずして数十年の伊奈版クロノロジーになっています。
​ その意味で、改めて「枯れ木に花を咲かせましょ」というタイトルを振り返ってみると、忘れ去られようとしている過去の文学の名作たちに、花咲かじいさんのように、伊奈さんがスポットをあて、花を咲かせている様子が浮かびます・・。

 父帰る栗ご飯ほのかに香る
pato * 日記 * 19:10 * comments(2) * trackbacks(0)

アリスのままで

JUGEMテーマ:映画

 新梅田シティのシネルーブルで、妻と「アリスのままで」を観ました。久しぶりで泣きました。映画の後半、涙が出てきて止まらなかったです。お薦めの映画です。
 主人公は、ニューヨーク、コロンビア大学で教鞭をとる50歳の言語学者のアリス。ある日の講義中に、突然言葉が思い出せなくなり、ジョギング中に自宅への帰り道すらも分からなくなっていきます。診断は、非常に稀な病気、若年性アルツハイマー。しかも、家族性なので、子供たちに100%遺伝するという厄介な病気です。二人の娘夫婦たちを呼び、それを告げ、I'm very sorry.と詫びる母親の心中が切ないです。そして、大学教授の夫の介護も空しく、アリスからは、日々、記憶や知識が抜け落ちていきます。家にいて、トイレの場所がわからなくなり、失禁してしまうアリス。
 そして、ある日、もうこれ以上、病が進行したら、自分が自分でなくなってしまうと感じたアリスは、パソコンに向かい、かつて自分で作った自分へのビデオメッセージを開きます・・。劇中、癌だったらよかったのにと、つぶやくアリスが哀しいです。
 アリスを演じたジュリアン・ムーアは今年のアカデミー賞主演女優賞を受賞。

面影やもう戻れない村祭り


「アリスのままで」映画情報
http://www.jorudan.co.jp/eki/movie/cinema/28254.html
pato * 映画 * 12:49 * comments(0) * trackbacks(0)

出入り橋の「きんつば」

JUGEMテーマ:グルメ

 用事で帰省していた娘が、買ってきてくれた出入り橋の「きんつば」。創業当時からなんと、70年以上、味も作り方も変えていない、というこだわりの味。あずきの風味を生かすため、甘さ控えめの大粒のあずきが、薄皮の中にぎっしり詰まっていて、味にうるさい大阪人を魅了してきた名代の銘菓。それでいて、持ち帰りが1個(すくし小さめですが)100円はリーゾナブル。(店内で食べると、お茶がついて300円)スーパーなどで売っているきんつばのあの安っぽい甘さは一切なく、あっさりとした上品な味です。
 上沼恵美子さんが、お気に入りで、お付きの人に買ってきてもらって、よく楽屋などでみんなに振舞っているとの噂も・・。

 娘は今年の母の日には、カーネーションばかりでは芸がないと、カーネーションに見える紫陽花の鉢植えをプレゼントしてくれてた。派手すぎず、上品な淡いピンクが、やがて来る夏を予感し、園芸好きの妻はとても喜んでいた。
 また、父の日には、訳あってお洒落なハットをプレゼントしてくれた。ただ、お洒落すぎて、情けないことに、ファショナブルには程遠い私には、気おくれがして被る機会がなさそうで、記念に飾って置く帽子になりそうだ・・。


歯並びを気にする少女麦の秋







カーネーションではなく、紫陽花の鉢植え






初めてのhat



 


 
pato * グルメ * 16:49 * comments(0) * trackbacks(0)

別冊關學文藝(第50号)

JUGEMテーマ:日記・一般
 太極拳の師・伊奈遊子さんから、別冊關學文藝(第50号)が届きました。創作、詩、エッセイ、ブログなど、幅広い内容です。中でも、名村俊氏の小説「島の生活」を興味深く読みました。
 「島の生活」の主人公は、これまでの名村氏の小説に登場した現役バリバリの企業人ではなく、リタイアした男のある老後が描かれ、より身近に切実に人生を感じることができました。
  長年腰の支障に悩まされ、もう普通に歩けなくなっている主人公は、橋の向こうにある街へ行くことを諦め、島の中だけで暮していくことを決心します。そして、30年近く住んでいながらよく知らなかった島を改めて歩いて、自分なりのMapを描こうとします。コンビニや病院や公園や大学など、一つ一つをMapに描くように丁寧に歩く様子の描写は、むしろ新鮮です。かつては、ニューヨーク、パリ、ウィーン、ローマ、シンガポール、上海等、世界の多くの国々を訪ねた男の「島を歩く生活」が一年近く続いたある日、男は島の南端にある空港まで歩くという”冒険”に挑みます。そして、”冒険”が成功裡に終わろうとするすんでのところで、彼は敷石に足を引っかけ、しゃがみこんでしまうのです。彼を助け起こそうとする通りすがりの人々。それぞれに、それぞれの老後がやってくることを象徴しているようで、どこか、カフカの世界のような不思議な世界を感じる小説です。
 別冊關學文藝(第50号)には、伊奈遊子氏のブログからの抜粋も載っています。主に、金鶴泳の「凍える口」と夏目漱石の「こころ」というよりは、惜しぬらくも自殺してしまった金鶴泳の人生や漱石の意外な人物像が取り上げられていて、重いテーマながら興味深く読むことができました。中でも、漱石の家庭内暴力の話は意外でしたし、金鶴泳の吃音の話は読んでいて辛いものがありました。
 そして、いつも思うのですが、伊奈さんが実に丁寧に作品を読んでいるのに感心します。また、その中から、読者が興味を抱く箇所を的確に抜粋してくれています。

図書館の扉きしみて冴え返る


別冊 關學文藝」及び「文学逍遥 伊奈文庫」について詳しくは下記まで。

「別冊 關學文藝」http://kangakubungei1.blogspot.jp/
「文学逍遥 伊奈文庫」http://hikosan2.blog.eonet.jp/
 
pato * 日記 * 18:11 * comments(2) * trackbacks(0)

高野山

JUGEMテーマ:旅行

 何十年ぶりでしょうか。世界遺産の高野山に行きました。難波から特急こうやとケーブルを乗り継ぎ、バスでまず大門へ降り立ちました。気温はなんと5.5度。平地より5度以上低く、霧も出ていて、山頂は4月下旬とは思えない寒さでした。
 今年は高野山開創1200年ということで、ご本尊が特別公開されたり、貴重な秘宝が特別展示されています。特急も満席、バスもいっぱいの人で、外国の観光客も多かったです。
 私がガイドしたお客様はカナダから来られた中国系カナダ人のご夫婦とその友人。中国にお生まれということもあり、寺院にはとても興味があり、数多くの寺院がある神秘的で静謐な高野山がとても気に入られたようでした。
 金堂〜根本大塔〜霊宝館〜金剛峰寺と主なところを回っていると2時間くらいかかりました。どこも多くの観光客で賑わっていて、巡礼のグループも見かけました。お寺に上がるのに、日本人は慣れている靴を脱ぐという行為が外国の方には、少し苦痛のようで、何度も脱いだり、履いたりに苦労されていました。
 お昼は精進料理を食べたいとのことで、宿坊で食事ができたらよかったのですが、宿坊は宿泊客の食事の対応でいっぱいで、予約しておかないと無理なようです。高野山の中心街の千手院橋近くのレストラン「さんぽう」を紹介してもらいましたが、アットホームな雰囲気で味もまずまずで、とても満足してもらってほっとしました。
 午後は奥ノ院を参詣できればよかったのですが、足があまり強くなく、長い距離を歩きたくないということで、手近なところにあるお寺などを巡り、早い目に帰路につきました。
 久しぶりの高野山でしたが、京都の観光地などとはまったく違うスケールと荘厳さ、一種別世界の魅力がありました。

霞たる高野に巡礼の鈴聞こゆ






前日の雨のせいか、霧がでていた













根本大塔












金剛峰寺












金剛峰寺の庭









レストラン「さんぽう」

 
pato * 通訳ガイド * 21:34 * comments(0) * trackbacks(0)

JUGEMテーマ:旅行

 4月上旬は、一年で最も忙しい観光シーズン。日本の桜を見たいという外国人旅行者の方々を京都や奈良、大阪のさまざまな桜の名所にご案内しました。
 京都は、御所、二条城、龍安寺、蹴上、哲学の道など。中でも、蹴上浄水場と哲学の道の桜は初めて見たのですが、なかなか見事なものでした。蹴上のインクラインの上は、花見の人でいっぱい。明治の頃から、近江と京都を結ぶ輸送に使われた下り坂の傾斜鉄道と桜並木が不思議とマッチして、壮観です。そして、疎水は琵琶湖の水を運ぶのに、現在も使われているようです。
 蹴上から南禅寺の山門の前を通って、哲学の道へ。普段は人通りも少ない哲学の道も桜満開のこの時期は、繁華街並みの人混み。桜の花弁が疎水の水面に浮かぶ様は、京都らしく優雅でした。
 御所の枝垂れ桜、二条城桜並木、龍安寺の庭の池の中に咲く桜など、4月上旬の京都はどこへ行っても、桜、桜、桜・・。しかし、満開の時期は短く、蹴上、哲学の道を数日後に訪れた時は、降り続いた雨のせいもあり、桜はほぼ散りかかっていました。
 美しく、短い命の桜を最高の花としてめでる、日本人独特の美意識でしょうか・・。

桜散る主席の彼はいま何処に








哲学の道










龍安寺の桜












二条城の桜










龍安寺・石庭の桜
 
pato * 通訳ガイド * 13:52 * comments(0) * trackbacks(0)

おみおくりの作法

JUGEMテーマ:映画

 妻とイギリス映画「おみおくりの作法」(原題:Still life)を家の近くにある新梅田シティのシネ・ルーブルで見ました。
地味な映画ながら、生きていることのありがたさと、見終わって後、静かな感動が湧き起こるいい映画でした。
 主人公は、ロンドン市の南部、ケニントン地区の公務員(民生委員)。彼はいつもひと一人ぼっちで規則正し い仕事と静かな生活をしています。
 彼の仕事は、孤独死した人の葬儀を執り行うこと。几帳面な彼は死者の家族を見つける努力を怠らず、その人のために葬礼の音楽を選び、弔辞まで書く丁寧さ。しかし、 財政難の折、彼は仕事に時間とお金をかけすぎるという理由で上司から解雇を言い渡されてしまいます。そして最後の案件となった年老いたアルコール中毒患者の遺体のために、主人公はこれまで以上に情熱を傾けます。死者の部屋にあった古いアルバムで満面の笑顔の少女の写真を見つけた彼は、イギリス中を回り、その少女を探し、死者の人生のピースを組み立てていきます。そして、旅の過程で出会っ た人々と触れ合ううち、主人公にも変化が訪れます。自分を縛ってきた決まりきった日常から解放された主人公は、いつもと違う食べ物や飲み物を試し、人生で初めての行動に出るのですが……。
効率や数字ばかりが重んじられがちな世の中で、本当の仕事とは、プロフェショナルとは何かを考えさせられます。
 ヴェネチア国際映画祭・最優秀作品賞他、多くの賞を受賞。主人公の民生委員を演じるエディ・マーサンが素晴らしい。ラストシーンが静かな感動を呼びます。お薦めの映画です。
予告編はこちらです。
http://bitters.co.jp/omiokuri/

こつこつと日がな仕事や風光る


 
pato * 映画 * 12:32 * comments(6) * trackbacks(0)
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